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今回はクランクケースまで完全に分解した状態から解説を始めます。まずは、この状態まで分解してください。
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今回交換する武川の5速ミッション(スーパーストリート)です。このような感じで、仮組みした状態で梱包されています。万一のことがありますので、組み間違いがないか、予めパーツリストで確認しておきます。
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5速ミッションを組み付けるために、クランクケースを加工する必要があります。付属の取り扱いマニュアルに、加工方法について記載されているので、指示に従って加工を行います。
切りくずがベアリングなど可動部に落ちないように、しっかりとマスキングを行います。削る量がかなり多いので、リューターを用意しましょう。(安物はトルクがないのでダメです)
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武川の取り扱いマニュアルでは、赤い○印の部分を削るように指示されます。クランクケースは、年式によって形状が違うので、ギヤがケースに接触しない場合は、加工の必要はありません。ちなみに、私の6Vケースでは、加工不要でした。
加工が終わったケースは、切りくずが残らないように、洗い油でしっかり洗浄します。
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次にギヤシフトアームの加工を行います。取り扱いマニュアルに角の部分を少しだけ削るように指示されています。
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これが加工前の状態です。赤い○印の部分を削ります。角を少し削るだけなので、紙ヤスリで簡単に削れます。240番ぐらいで荒削りをして、400番→800番とCRCを付けながら削るとキレイに仕上がります。
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これが加工後の状態です。このように角の部分を丸く仕上げます。この加工をしないと、シフトチェンジの時にアームがクランクケースに引っ掛かることがあるようです。
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キックギヤを5速ミッションの物に交換します。左側がノーマルのキックギヤ、右側が武川の物です。1速のギヤ比が変わるので、かなり大きなものになります。
それと、武川の5速ミッションは、Bタイプのキックスタータースピンドル用に設計されています。6Vのミッション場合、スピンドルをBタイプの物へ交換する必要があります。
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ミッションを仮組みします。この状態で正しく変速できているかどうか確認します。 ミッションの正しい動きかどうか分からない場合は、ノーマルのミッションの動きをよく観察して下さい。
それと、この時点でオイルを塗布しておきます。あと、ミッションを輪ゴムでまとめておくと、組み付け作業がやりやすくなります。
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ミッションを組み付ける前に、クランクケースの合わせ面を整えます。
スクレーパーでガスケットをキレイに剥がした後、オイルストーンを使って磨きます。作業が終わったら、合わせ面を脱脂します。あまり磨きすぎると、合わせ面がずれるので、慎重に作業しましょう。
それと、私はそこまでしませんが、正確なトルク管理にこだわる場合は、ネジ穴をタップで整えて洗い油で洗浄し、さらに、ねじ穴に付着したオイルを脱脂します。
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ミッションを組み付けていきます。パーツリストをよく確認しながら作業しましょう。特にワッシャーの位置に注意。組み間違えると故障の原因となります。
シフトドラムは裏側からワッシャーを入れてネジで固定しますが、ここでは仮止めにしておきます。ミッションの軸受けやベアリング、ギヤの噛み合わせ部分に十分オイルを塗布します。
※シャフトを差し込む時には、カウンターシャフトのオイルシールがめくれ上がらないように注意して下さい。
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クランクシャフトを組み付けます。先ほど同じように十分オイルを塗布します。
クランクシャフトを組み付ける時は、ケースを暖めて熱膨張を利用して入れるのが理想ですが、今回は常温で組み付けています。こだわる方は、温度管理にも注意して下さい。
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キックスターターシャフトを組み付けます。ここも同じように十分オイルを塗布します。
上の2枚の写真では、ギヤシフトドラムストッパープレートを組み付けたままになっていますが、その状態ではクランクケースが締まらないので外しておきます。
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小さい赤い○の付いた部分に、クランクケースの合わせ用のノックピンを取り付け、ガスケットをセットします。
右側の大きな赤い○の部分は、シリンダーを組み付けるときに邪魔になるので、ケースを合わせた後で切り取ります。
※気になる方は、ここで切り離す方法もありますが、ケースを合わせる時にガスケットがずれる可能性があるのでお勧めしません。それとクランクケースガスケットにオイルが付着すると、締め付けトルクの管理が難しくなります。できるだけ付着しないようにしましょう。
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クランクケースを合わせます。できるだけ水平にケースを合わせるように注意してくさい。一発でキレイに入らない時は、無理に力を入れず、落ち着いてやり直しましょう。
それと、写真ではシフトドラムピンが4本付いたままになっていますが、この後ケースをひっくり返すので、無くさないように先に抜いておきましょう。
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クランクケースの左側を下にして、反対側からネジ止めしていきます。(場所によってネジの長さが違うので注意)
ここが一番重要な部分なので、必ずトルクレンチを使用してください。
ネジを締めるときは写真のように、中心を基準として対角線上に締めていきます。一気に規定トルクで締めるのではなく、仮締め(6N)→本締め(10N)のように、何回かに分けて締めていきます。私は3回に分けて締めるようにしています。
規定トルク 10N(1.0kgf/m)
※私のクランクケースは6Vなので、12Vに比べてネジの本数が1本多くなっています。
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先ほど仮止めになっていた、シフトドラム部分のボルトを規定トルクで締め付け、ラバーキャップを取り付けます。
規定トルク 10N(1.0kgf/m)
※シフトドラムに取り付けるワッシャーの裏表に注意してください。ワッシャーのエッジ部を外側に向けるのが正しい組み方です。逆に組むと、シフトの動きが渋くなるようです。
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今度はクランクケースの右側を下に向けて、ギヤシフトアームを取り付けます。このとき、オイルシールに傷を入れないように注意してください。
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シフトドラムに4本のシフトドラムピンと取り付けてから、ドラムサイドプレートをのせ、ドラムストッパープレート裏側の穴位置をセッティングピンに合わせて取り付けます。
そのあと、フラッドヘッドスクリューにネジロック剤を塗布してから、規定トルクで締め付けます。
規定トルク 10N(1.0kgf/m)
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付属のストッパーアームの穴にリターンスプリングを引っ掛け、クランクケースに取り付け用のボルトを規定トルクで締め付けます。
規定トルク 10N(1.0kgf/m)
可動部分にオイルを塗布したあと、メインシャフトを手で回転させながら、フラットスクリューにドライバーを掛け、シフトドラムを回して各ギアの入り具合を確認します。途中で引っ掛かるような感じがある場合は、もう一度分解して確認して下さい。
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最後にキックスタータースピンドルにキックスプリングと、スプリングリテーナーを取り付けます。取り付けにはコツが必要ですので、サービスマニュアルをよく読んで作業してください。
お疲れ様でした。これでクランクケースの組み立ては完了です。
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作業上の注意
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ミッションの組み付けは、精度を要求される作業です。一つ失敗すれば最初から全部やり直すことなるので、時間を掛け慎重に作業しましょう。それと、トルクレンチは必ず用意するようにして下さい。経験があれば、無くてもある程度なんとかなりますが、初めは無理です。私も昔、トルクレンチ無しで何度も組みましたが、オイル漏れなどの失敗も多く、今から思えば、もっと早く用意すればよかったと思っています。
今回はオイルシールの交換については何も書いていませんが、オイルシールは消耗品なので合わせて交換することをお勧めします。それと、ミッションのカウンターシャフトのオイルシールを交換する場合、先にカウンターシャフトを取り付けて、後からオイルシールを押し込んだ方が簡単です。
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